3月18日、宮城県の北部に位置する登米市で防災ジオラマの授業を行いました。平成の大合併で誕生した登米市には北上川・迫川が流れ、古くからお米の産地として知られています。今回のエリアは迫川流域の迫地区でした。市内のボランティアサークル「ぴぃす☆かんぱにぃ」さんと教育委員会の呼びかけで公民館に集まったのは、女子を中心とする中学・高校の生徒さんたち。お米の一大産地だけあって周辺の地形は平地が多く、ジオラマとしてはいままでで最も起伏が少ないものだったかもしれません。
その分洪水による浸水のリスクがあり、授業ではそのあたりを中心に話が進みます。
ジオラマの中心には南北に迫川が流れていますが、地図を見ながら細かな水域を青く塗っていくと、ふだんはあまり気にかけることのない縦横に張り巡らされた小さな水路が浮かび上がりました。
ひとたび大雨となれば、こうした小さな水路にも用心しなければなりません。
その後ハザードマップを見ながら浸水リスクの高いエリアを青いビニール紐で囲うと、ジオラマ内のかなりのエリアにその危険性があることがわかり、参加した生徒たちからは驚きの声が。
さらに土砂災害の危険性がある箇所をマーキングした後、ジオラマの中に自分の家やよく行く場所などをプロットし、それを見ながら全員で気づいたこと、感じたことを発表し合いました。「こんど実際に歩いて確かめてみたい」「自宅に帰れなくなったら○○さんの家に行こう」「川から離れているからといって安心できない」「家に帰ったら家族にも話して避難場所を確かめたい」など、ジオラマ内の情報を“自分ごと”として捉えた感想をたくさん聞くことができ、充実した3時間で今期の活動を締めくくることができました。
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