益城町から みらいにつなぐ座談会

「うちは飲食店なので炊き出しに使える食材のストックがたくさんあって、ガスはプロパンで大丈夫だったんですが、停電で冷凍庫が使えなくなってしまったんです。でも近くの〇〇さんの家は電気が大丈夫だったので、そこに冷凍庫を置かせてもらいながら炊き出しを続けることができて・・」
6月10日、熊本県の益城町で「みらいにつなぐ座談会」が行われました。震災から1年が過ぎ、当時の記憶や教訓を未来につないでいこうと、広安西小学校で避難所の運営にあたった校長先生やPTAの執行部の方々、川崎市から物資や義援金を送った支援者などをスピーカーに、約30名の益城周辺の住民の皆さんが集まりました。
開会前には当時のレシピを再現した炊き出しの汁物もふるまわれ、記憶も新たに座談会がスタート。会場には震災時にポイントとなった場所が示されたダンボールジオラマが置かれ、皆さんの発言に合わせて、当時の考動・活動や思ったことなどをどんどんプロットしていきました。
近隣で起こっていた様々な出来事がジオラマの上でつながり、当時の状況が立体的に浮かび上がる様子を見て、今回のような震災の記憶や教訓を整理・保存しようというワークショップにおいても、ジオラマが効果的な役割を果たせると感じました。
プロジェクトでは今後さらに座談会などを重ねつつ、炊き出しレシピの整理・開発も行い、来年4月を目標に書籍の出版をめざします。